なぜ大相撲の親子は多いが、プロ野球には少ないのか

スポーツ

日本のプロ野球で親子で超一流選手になった例は存在しない。
長嶋茂雄と一茂親子が象徴的なのかもしれない。
ところが、大相撲にはとてもたくさんいる。
若貴親子や、この間なくなった逆鉾の井筒三兄弟と父の元関脇鶴嶺山、現役では元横綱大鵬の孫の納谷(幕下)
など、とても多くの例がある。

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二代目貴乃花は、間違いなく父を超えているだろう。
親を超えている例もたくさんあるのである。
私なりに分析してみる。
相撲というのは、努力量に比例して強くなる数少ない競技の一つだと思う。
例えば、プロ野球のピッチャーが毎日500球の投げ込みを続ければ、多くは肩を壊して
引退してしまうだろう。
ところが、相撲は稽古量の多さが、質を凌駕してしまうことが多いのだ。
無論、稽古のやりすぎで、怪我をして引退した例もあるわけであるが、
野球に比べるとそういう例はとても少ないのである。
実際に本場所中に怪我をすることはあっても、練習中に大怪我をしたという話はあまり聞いたことがない。
それは、真剣な稽古をやっていても、稽古の時には相手をかばうようにしているからである。
そういう指導が徹底されているのである。

とにかく真剣に稽古をやれば、その努力に比較して成績が伸びるようになっているのだ。
モンゴル勢が強い理由は、彼らはきちんと稽古するからなのである。
必死さが違いのだ。理由はそれだけだと思う。
話を元相撲とりの息子がなぜ強くなるのかについて戻す。
彼らは自分の家が相撲部屋なので、毎日稽古を見ているわけである。「これは無理だな」と思えば
やらないだろうし、「自分でもできる」と思った人だけが相撲取りの門を叩くのである。
主要な問題は練習についていけるかだけであり、もともと親が相撲取りなので、普通よりは遺伝的に
身体の大きい場合が多いわけで、それがきちんと練習すれば当然のように強くなるのである。
逆にいうと、相撲の稽古は本当に辛い。
あらゆるスポーツで一番きついかもしれない。
横綱白鵬と関脇貴景勝の稽古を見たが、これはパワハラといえばパワハラである。
https://www.youtube.com/watch?v=yyEqFVQekSk

でも彼らはこれを日常的に行っているのである。
肉体的にも、精神的にも極限であり、それは自分との戦いではなく相手との戦いなのである。
相撲取りは選ばれし人々である。
体がでかいだけで努力ができない連中は瞬間的にいなくなってしまうのだ。
体が小さくても、努力を続けることができる精神力があれば、かなり高い確率で
関取になれるのである。
実は努力を継続してできるというのは才能なのだ。
この遺伝子を持っているか否かなのである。
技術的な問題や、センスは、それほど重要ではないのだ。
昔、富士桜という力士がいた。

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腕力がないので、四つ相撲になると三段目にも負けてしまうという。
彼は、相手に回しをとられないように、パンパンに回しをきつくまいて、
突き押しだけで、関脇にあがったのである。
ものすごい稽古量だったという。
相撲は稽古が全てなのである。
野球などは、どんなに練習しても、練習量が必ずしも成績に比例するとは限らないわけである。

江夏豊などは、中年太りの腹が出た体型で、当時間違いなく日本一のピッチャーだったわけである。
彼がそんなに練習していたわけはないと思う。相撲取りに江夏のようなタイプは稀である。
あえていえば、元関脇の蔵間くらいかもしれない。

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