なぜ日本の男子プロゴルフはだめなのか:女子ゴルフ繁栄の裏にある闇

既得権者利益


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日本の女子ゴルフは安泰である。
素晴らしいの一言である。
十分に繁栄していたのに、
さらにプラスαで渋野日向子が出てきたのである。
本当にすごいと思う。
それに比べて男子ゴルフの悲壮感は半端ではない。
過去20年でスターと呼べる選手は、石川遼と、松山英樹の2名だけである。

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二人とも米国へ挑戦に行き、松山は実績をあげているが、石川はうまくいかずに日本に戻ってきたが、
この二つの波を日本プロゴルフ会は全く生かせずにいる。
女子プロは、宮里藍というスターが出現し、彼女が米国挑戦にいってしまったら、
その穴を埋める新しいスターがどんどんと出てきて、
さらに活性化しているわけである。女子プロは好循環であり、男子プロは悪循環である。

信じられないかもしれないが、かつては米国男子ツアーよりも、日本ツアーのほうが上だった時代があるのだ。
1992年、当時の賞金王の尾崎将司は1、9億稼ぎ 米国賞金王のフレッドカプルスは、120万ドルだったのだ。

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1ドル100円換算であれば1億2000万である。全然日本が上だったのだ。
ジャンボ尾崎が米国に挑戦しなかったのは、外国嫌いというのはあったと思うが、
賞金額でみたら日本で稼ぐほうが合理的だったのである。
現在とどれだけ状況が変化しているかわかるだろうか?
2018年日本の賞金王 今平周吾で1、4億円で、米国ツアー賞金王はJトーマスで 840万ドルである。
1ドル百円換算でも8、4億円である。
まあ、アメリカが大きく伸びて、日本が微減という見方もできなくはないが、本当に日本男子ゴルフはやばい状況なのである。
ちなみに、日本女子2018年賞金女王はアンソンジュで1、8億円である。
日本男子ゴルフは言い訳できないほど、落ちぶれているのである。
にもかかわらず、何一つ男子ツアーが変わる様子はない。
石川遼がひとりで盛り上げているように見えるが、彼だって調子がよくなれば、さっさと米国に挑戦してしまうわけで、
彼を中心に日本ツアーを盛り上げることは不可能なのである。
いくらでも改革できるのに、なぜやらないのか?
本当にダメな組織なのである。
それだけである。
改革をできない理由を探す、名人たちの集まりなのである。
本気でやれば、すぐにでもよくなるわけで、またどうすればいいのか、みんなわかっているのである。
でもやらない。やらない、やれない理由を探すのは本当にうまいのである。
例えば、私が普通に考えると、以下のようなことをやるべきだと思う。
○試合改革
ゴルフは他の競技と違ってコースとの戦いである。よって試合のレベルをあげるということは、コースのレベルを
あげればすぐに上がるわけである。まずは、プロの試合のコースセッティングを超ハードにし、
世界最難関のゴルフツアーにするのだ。そうすると、優勝スコアは+5とか+7とかになり、バーディラッシュとかは
見られなくなるが、選手のレベルは格段に上昇する。目の肥えたファンは、米国のメジャーのような難易度の高い試合が
見たいのである。最初は、目も当てられないくらいひどいスコアが続出するが、レベルもあがり、またそういう選手が
海外にいっても通用するようになるのは自明である。
○ジュニア育成計画
日本女子ゴルフが繁栄している最大の理由はジュニアの育成が成功しているからである。
宮里藍のようなシンデレラストーリーがあるので、多くの少女やその親が目指しやすく、またそれに対する
協会のフォローも、男子の比ではないくらい充実している。
日本のジュニアゴルフは、ゴルフ意外にも野球やサッカーなど他の有名で稼ぎやすい代替物がたくさんあるので、
あえてゴルフに挑戦しようと考えてるジュニアが相対的に少ないのだ。
彼らがあえてやりたくなるような、特別な育成プログラムを充実させ、場合によっては大相撲のように
海外から留学生を募るというやりかたもあるかもしれない。いずれにしても、ジュニア育成がないかぎり、
将来がないのは自明であるのに、たいしてやっていないのが問題である。

○なぜスポンサーが女子プロに流れるのかを真剣に考え対応策をつくる
多くのスポンサーが男子プロを離れ、女子プロにスポンサードしたくなる理由は大きく2つある。
1つは女子のほうが安いからである。女子は基本的に三日間、男子は四日間トーナメントである。
この1日分の経費のさはとても大きいのだ。ところがスポンサーからしてみると、
プロアマ戦をやって、放送は土日の二日間できればいいので、3日でも4日でも同じなのだ。
であるなら、安いほうがいいに決まっている。男子もこのことはしっかり受け止めるべきである。
現状の日本ツアーは、スカスカで1ヶ月に1回した試合がない月もあるほどである。であるなら、3日間の試合でも
いいではないか。かっこは悪いかもしれないが、スポンサーあっての競技なので、そこは柔軟に対応し、
まずは試合数増加と奨金額増加を現実的に目指すべきである。
○プロアマ改革
もうかっている企業がゴルフトーナメントに協賛する理由は、プロアマがとても重要である。
かわいい女子プロからやさしく教えてもらうほうが、おっかねえ顔したオッさんプロに不機嫌な顔で教えてもううより
はるかにマシである。大相撲の力士がタニマチを大事にするのと同じ感覚で、すべてのプロはスポンサーに対応しなければ
いけない。それがいやなら、やめてしまえといいたい。
というように、素人の私が考えても、簡単にできるようなことばかりなのである。
日本プロゴルフ協会の人にこの話をすれば、
なぜそれが実現できないかについて、5時間くらいかけて説明してもらえるわけである。
こういうのはクリエイティブアボイダンスという。
大企業の社員に多いのであるが、自分ができない、やるべきではないことを説明する時だけに、
頭がフル回転をしてクリエイティブな発想を生み出すことをいう。
その半分のパワーを前向きにつかうことができれば、新事業が2〜3つ成功するようなパワーなのである。
日本の官僚や、古い組織に染まっている人の大部分はこういうタイプである。
昔、カルロスゴーンが日本にやってきて、日産が大改革をしたように、
こういうタイプは、本気で改革をやらなければいけないとわかったらものすごいパワーを発揮するのだ。
でも大なたが振られないかぎり、何もしないのである。
日本ゴルフ協会に必要なのは、Jリーグをつくった時の川淵三郎のような人である。
絶対に外部からの人でないとダメだ。
それがないかぎり、日本男子ゴルフはどんどん落ちていくばかりなのである。
もったいない。

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