ドリフターズ、高木ブーのすごさ:脇役を演じきる人間力、

芸能人(芸人)タレント


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ドリフターズは、戦後、もしかしたらナンバーワンのお笑いグループかもしれない。
というか、二番目が思い浮かばないから、おそらくそうだろう。
5人いるメンバーの中で、ダントツのしんがりは、高木ブーである。
高木ブーが面白い時は、たいていルックスである。
小学生の女の子の恰好をして出てきた時は笑ったが、
一言も発しないのだ。
むしろそれが面白いのだ。
コントでも、芝居でも、スポーツでも、仕事でも、それぞれに役割というものがある。
漫才師でも、二人ともそこそこ面白いコンビよりも、
ツービートのように、面白いのは片方だけで、相方は引き立て役に徹しているほうが
安心してみていられる。
むしろ、こういうほうが好きである。
現在の漫才であれば、ナイツである。

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ドリフターズにおける高木ブーはそれとは少し違う。
メンバー5人のなかで、突っ込みはいかりや長介だけで、あとはボケ担当である。
ようはボケナンバー4なのだ。
なんというか、幕の内弁当に入っている煮豆のような存在である。

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焼き魚や、とんかつのようなメインディッシュではなく、
あってもなくてもいいのであるが、あればあったで、「まあいかな」と思える存在なのだ。

この立場を受けるのは、並みの精神力ではできない。
芸人になるくらいだから、自己顕示欲は強いわけである。
人気者の志村けんや加藤茶を横目でみながら、自分の役割を受け入れるということは、
そんなに簡単なことではない。

見ているほうが何の違和感もなく安心してみていられるということは、彼の人間力なのである。
この間、芸人のジャングルポケットが出ていて、リーダーの太田が、
「斎藤が人気があるのは仕方がないが、一番目立たなかったオタケが最近目立ってきて癪に障る」といっていたが、

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左から、おたけ、太田、斎藤

それは素直な感情だと思う。
メンバーでもライバルであり、特に最初はナンバー2だったのに、ナンバー3になってしまったらそう思うのは当然だ。
ここで、高木ブーの偉大さに気づいたのだ。
高木ブーは何も気にしていないのだ。
本当はよくないのかもしれないが、ウケてもウケなくてもいいのかも知れない。
自分がやりたいように、自然体でやっているのだ。
彼はウクレレの名手であり、本当はコントではなく、音楽を中心にやりたかったようである。
でも食べていくためには、コントのほうが効率がいいので、そっちにシフトした感じである。
コントが一息ついたら、NHKでしれっとウクレレ教室の番組をやっていたりするわけである。

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いい意味で流されていきているのだ。
風車の理論である。(猪木か?)
とても素敵な生き方だと思う。
彼が一度だけ、てんぱったところを見たことがある。
志村けんと、仲本工事が賭博問題で謹慎し、ドリフターズが、いかりや長介、加藤茶、高木ブーの3人になってしまったときがあったのだ。

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それまでナンバー5だったのが、いきなりナンバー3に格上げされてしまったのである。

見ているほうがどきどきした。
「大丈夫なのか」
それは杞憂におわった。
やればできるのだ。
そこそこ面白かった。
むしろ、視聴率は平均より高かったそうである。怖いもの見たさというか、なんか気持ちはわかる。

高木ブーは偉大な男である。

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