高校二年の時の模擬テスト、数学の試験だった
たしか東北沢にあった河合塾の校舎で受けたのだ。私は文系だったので、
数学を受けるつもりはなかったのであるが、何かの都合で強制的に数学の試験も
受けさせられたのだ。私と同じような連中だらけだったのである。
試験時間は90分で、回答できる可能性のある問題は3問くらいしかなく、
それも公式を覚えていないとできない問題で、考えることさえできない状況で
90分何もせずにじっとそこにいることがとても苦痛だったことを覚えている。
結果的に、200点満点で平均点が30点で、受験者の半数以上が0点だったので、
0点でも偏差値が42だったのである。
偏差値の求め方

そもそも偏差値とは、全体の中で、自分がどのあたりにいるのかを知るための
指標であり、上記にあるような公式で求めるものである。
50をちょうど真ん中ととらえて、だいたい30〜70くらいの範囲で分布するのが
通常であるが、仮に全員が0点もしくは100点の試験があったとすると、
全員が50ということになってしまうわけである。
偏差値を考えると全く意味のない試験ということになるのだ。
平たくいえば、0点と100点がでないようにすることが、重要なわけである。
模擬試験の意味は、自分が全体の中でどの位置にいるかを知るのが目的なので、
0点が多数でてしまうようなテストは、そもそも機能していないわけである。
理屈ではなんとなくわかっていたが、実際に0点で偏差値が42もあることに驚いたのだ。
偏差値42あれば、どこかの理系の大学に合格できるからだ。
(実際にはそんなことはないが)
問題の作り手としては大失敗である
偏差値は、相対的な順位をつけるのが目的なので、ある程度とらせる問題を
つくらないとこのようになってしまい、差が出ないので失敗となるわけである。
極端な話でいえば、単純な足し算だけの問題をつくれば、
全員100点で、全員が偏差値50になるわけである。
わけがわからないが、「0点でも偏差値が42って、俺ってすごい」と思ったものである。
全然すごくないのだ。