工事現場あるある。ニッカボッカと七分(しちぶ)と、乗馬ズボンの違い

日常の出来事

土木作業員の多くが履いているダブダブのズボンは実は複数あるのだ。みんな同じに見えるが、よく見ると明らかに違う3タイプに分類されるのである。私は学生時代工事現場でアルバイトをしていたのであるが、最初はすべてニッカボッカだと思っていたら、形状によって違うこと、そしてどれをどういう人が履くのかというルールがあることを知り、けっこうびっくりしたのである。一般の人で、「ニッカボッカ」を知っているだけでも少数だと思うが、実はけっこう奥が深いものなのである。

ニッカボッカ:おそらく一番ポピュラーである

そもそもなぜ、現場服がダボダボなのかというと、一言で言えば安全のためである、なにかの衝撃が加わる時に、ダボダボの部分で衝撃が吸収されるのである。あまりありえないシチュエイションかもしれないが、仮に熱湯を浴びたとして、体にフィットしてるズボンであれば、間違いなく火傷を負ってしまうが、ダボダボであればいくらか防げるわけである。そういうわけでダボダボなのである。夏場であれば、隙間があるから涼しいし、冬場であればスボン下などを着込んでもかさばら無いわけである。ニッカボッカが一番主流である。ちなみにNBAにニューヨークニックスというチームがあるが、正式には、ニッカボッカーズの略である。

七分(しちぶ)

ニッカボッカが寸胴(ずんどう)であるのに対して、七分は途中からえぐれているのである、七分くらいのところでえぐれているから七分(しちぶ)なのである。これを履いている人は、大工さんに多い。職人気質の人が好んで着る服装である。個人的な感想としては、これを履いている人はみんな腕に自信のある職人のような気がする。新人が履くのをあまり見たことがない。むしろきっちり七分を着こなしていると、「かっこいいな」と思うのである。これを履いている人で、新米は少ないのである。あと、たまに電車内で作業服を着ている人に出会うことがあるが、私の経験では99%ニッカボッカであり、七分を履いている人に出会ったことはない。これを履く人は、下っ端ではないので、電車移動のなどしないからである。何があっても、車移動であるからである。

乗馬ズボン

なぜか親方など、位の上の人が好んで履くのが乗馬ズボンである。一見すると、ふつうのスキニータイプのズボンと見間違うが、太もものあたりだけが一回り太くできていて、ニッカと7分の間くらいのサイズである。これは恐れ多くて、下っ端で履く奴はいないだろう。現場でこれをはいているのはたいてい親方である。一番かっこいいと思う。

寅壱(とらいち)は、ナンバーワン作業員ブランドである

以前広告で、悪役商会の八名信夫がCMに出ていたのを思い出す。現場作業服のナンバーワンブランドは、寅壱である。値段もちょっと高いのであるが、品物もしっかりしていて、明らかに格上の服なのである。とくに、地下足袋は寅壱製品が群を抜いており、フォルムの美しさ、履き心地のよさは、比類がないほどである。素人は、こはぜを留めるのになれていないので、てこずるのであるが、私は新人のころ、チャックで留めるタイプの地下足袋を履いて現場にいったところ、先輩から大笑いされたことを覚えている。「職人なら、そんなものを履くな」といわれたものである。現場で働いていると、一般社会とは明らかに違う特殊な世界なのである。

こはぜ

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