メリーポピンズに関して:ウオルトディズニーの約束 映画をみて

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作者の気持ちがとてもよく理解できた

小学生の時、はじめて、メアリーポピンズを読んだ。多分、2〜3年生のころ、学校の図書館で借りて読んだような気がする。おそらくその本は原作に比較的忠実に訳されていたのだと思う。私は、メリーポピンズを「なんか嫌な感じのおばさんだけど、個性的でわけのわからない、魔法使いでもある人」というふうに認識した。だから、この物語を不思議な気持ちで読んではみたが、憧れや、ワクワク感とは明らかに異なる、珍しい物語に接した喜びみたいなものであった。ある意味では、おとぎ話とは対極の、とても現実的な話の部分もあったのを思い出す。そんなにはまってしまったわけでもなく、かといってつまらなかったわけでもなかった。記憶に残っているのは、生姜のクッキーというものが、どんなものかということと、メアリーポピンズが階段の手すりを下から上に登るというところが、なんか面白かったところくらいである。

どう考えても、原作はディズニー向きではない

ウオルトディズニーが描いた映画メリーポピンズと、原作は似て非なるものである。昔、リックストレーという歌手の、Never gonna give you up(君をあきらめない)という歌が日本でヒットしたが、日本語のタイトルは、ギブユーアップ(君をあきらめる)という真逆の意味になっていたことを思い出す。原作者が、この映画をみて「号泣した」のはとても理解できる。意味がまったく違うからである。

映画は名作だが、原作のメアリーポピンズとは似て非なるものである

映画は映画として面白いと思うし、いい映画である。でも原作のメアリーポピンズとは全く違う話である。作者が怒る気持ちはとてもよく理解できる。まったく違う話なのに、部分的に切り取られているわけである。悲しい話を、ハッピーエンドに変更されてしまったくらいの違和感があるのだと思う。メアリーポピンズは、どちらかというと嫌な感じの人だと思う。思い込みが強くて、自分の我を通すタイプの人である。いつもいニコニコ明るいわけでもないのだ。あの変わり者のところが本当のよさで、それは間違いなく、ディズニーテイストではないと思う。芸術家として、メアリーポピンズの作者は後悔しているのだと思う。ディズニーはやっぱり、商人であって、芸術家ではないのである。芸術的センスのある商人なのである。

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