ゴーンの逃亡がそんなに悪いことのように感じない理由

事件の深読み

明らかな法律違反であるが、なぜか極悪人とは思えない感覚

保釈されていたカルロスゴーンがいくつもの日本の検問を突破し海外に逃亡した

わけである。どう考えても、明らかな違法行為であり、捕まれば処罰されるわけである。

収監されている時の容疑は無罪になる可能性があるかもしれないが、

国外逃亡に関しては紛れも無い犯罪行為である。

でも、なぜか彼が極悪人のとんでもない人間であるとは感じないのだ。

これは私が異常なのだろうか?

私は私の感覚として、そう感じるのである。殺人など他人に危害を与えた犯罪ではない

からということもあるのかもしれない。

彼の容疑の主要なものは金融商品取引法違反である。

一言で言って、なんだかよくわからないものである。

ホリエモンの粉飾決算と同じような罪であるという感覚である。

ホリエモンにしても、本当に彼が犯罪を犯していたのかどうかは、

実刑をくらったわけであるが、本当に裁判結果が正しいかどうかはかなり疑わしいと思う。

金融関係の罪というのは、解釈がすべてであり、同じことをやっていても

証拠の有無などで、判決は180度変わってしまうようなものである。

もっと悪いことをやっていても、まったく捕まらない人もたくさんいるだろうし、

仮に同じような悪いことをやっていても、

手にした金額が少額であれば、それだけで起訴されなかったりするわけである。

ゴーンがあのまま裁判を継続していれば、無罪になっていた可能性も否定できない

そうなので、かなり曖昧な犯罪といえるわけである。

特に日本の裁判結果というものはあてにならないことが多い。日本で無罪で、

米国で収監されて自殺した、ロス疑惑の三浦和義の例などは典型である。

簡単にいえば、米国の裁判では有罪で、日本では無罪なわけである。

まったく同じ事件でも解釈に差がでるわけである。

倒産寸前の日産自動車を再建したのは、ゴーンの手腕である

日産自動車は、ゴーンが社長に就任していなければ、旧日本航空のように

破綻していたことは、ほぼ間違いないと思う。

山一証券のように、世の中から消滅することはなかったと思うが、

一時的に国営化され、再建されていた可能性は高いわけである。

それが、民間企業のままで、現在のように普通に事業を継続できているのは

ゴーンの手腕によるものが、99%であるといっても過言ではないだろう。

日産という企業の中でゴーンは神様のような存在であり、自由になんでもできて、

多額の収入を得ていたことに疑いはなく、その額は他の日本企業の経営者と

比べても破格だったわけである。

ところがそうはいっても、世界の首相企業のトップが堂々と数百億円単位の年収を

受け取れるのに対して、

日本独特の商慣習により、世界標準の報酬をもらえないために、様々な画策をして

ある種のマネーロンダリングをしていたのは、疑い無いと思う。

それが、何かのきっかけで、白日の下にさらされて逮捕されたというのが真相だろう。

金融商品取引法違反が悪いことなのか、そうではないのかは裁判で決めることである

自分の資産を最大限に守りたいと思うない人はいない。ましてや企業経営者で、

そういう視点をもっていないのであれば、経営者として失格である。

どこまでやれば合法で、どこからが違法なのかは、それはテクニックの問題である。

10万円なら「しょうがないな」で、500万円なら、「それは追徴課税です」で、

1億円以上なら「逮捕です」という話である。

問題といえば問題であるが、どこまでが許容範囲で、どこからが犯罪なのかは

よくわからない話なのである。

あのまま裁判を続けていれば、どちらかの判決が出るわけであるが、その判決が

本当に正しいかどうかさえ、わからないものである。

ゴーンが逃げた理由:このまま日本にいたら数年間何もできないで老人になってしまうから

65歳のカルロスゴーンは若くはない。一方で65歳という年齢は様々なことが

できる年齢でもある。ドナルドトランプは、73歳である。

ゴーンが、レバノンの大統領になろうと思えば、年齢的には問題はないわけである。

まだまだ、一仕事やれるわけである。

体力も、気力も、金も、人脈も、実績も、持っている男が、この後の人生で

やりたいことがないわけがないのである。

なろうと思えば、レバノンの大統領にだって、なれるくらいの力はあるだろう。

それが、日本で、つまらない裁判で自分の大切な限られた余生の大半を使われてしまうと

すれば、そんな機会損失はないわけである。

おそらく資産としては100億円以上は余裕でもっているはずで、

そのうち20〜30億円くらいを使用しても、自分の自由な時間を獲得すうほうが

はるかに重要であると考えてるのは、むしろ当然であると思う。

一番大切なものは、時間である

神様は公平である。

すべての人間に、時間だけは公平にあげてくれているのである。

秦の始皇帝も、カルロスゴーンも、金正恩も、ホームレスも、

1日は24時間であり、一生もだいたい100年くらいなわけである。

裁判で自分の無実を証明するということが、自分の人生の価値であると思えば、

ゴーンはそこに時間を費やしたのであろう。

でも、彼はそんなことをしたくなかったのである。

もっと他にやりたいことがあると思ったので、全力でその道を進んだのである。

ものすごいパワーと意思である。

おそらく日産を再生するくらいのパワーをつかって、

木箱の中に隠れて日本を脱出したわけである。

文字どおり、人生を賭けての逃亡である。

この行動力、パワーに驚愕したのである

犯罪者、逃亡者と罵られることをあえて受け入れて、

15億円の保釈金をドブに捨て、

おそらくオムツをしながら木箱に隠れ、

自由を時間のために、海外に逃亡し、成功したわけである。

たいしたものである。

とるべきリスクを全てとり、自分の真実道を突き進んで、結果を出したわけである。

不法に国外逃亡したことは、よくないことだという人はいるだろう。

でもそれは、彼にとっては、北朝鮮の脱北者の状況と同じことなのである。

正しいか、正しくないかではない。

私は、人間というか、生き物としての彼の生命力に心から尊敬するのである。

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