女子レスラーの自殺問題、本当に悪いのはこいつだ

事件の深読み

なぜ、彼女が自殺をしたのか?

女子プロレスというのは、メジャーな世界ではない。かつての女子プロブームとは

ほど遠く、なんとか食っていけるか否かの瀬戸際くらいのマイナーな

ジャンルなのである。ゆえに、人気レスラーとはいっても収入は

スズメの涙である。地下アイドルとそんなに差はないのである。

それが、いきなり全国ネットの番組に出演したということは、女子プロ団体に

とっては超ビックチャンスである。ただで広告ができるだけではなく、

金までもらえるのだ。女子プロ団体が、どれだけ彼女に期待をしていたのかというと、

はかりしれないわけである。

そんなことは彼女も理解していて、彼女なりに一生懸命やったのだろう。

番組を面白くするためには、トラブルが必要なのである。

演出サイドは、視聴率を稼ぐために出演者をあおりまくるのだ。

まじめであればあるほど、「何かやらなきゃ」という気持ちになるわけである。

しかも現役のプロレスラーである。

プロレスラーはエンターテナーである。

はじめてバラエティ番組に出演した新人芸人が爪痕を残そうとして、

頑張りすぎている場面をどれだけ見たことか?

普通に考えればわかるが、テレビカメラが回っている日常というのは異常である。

もし、24時間監視されていることがわかっていて、変な行動をする人は

いるわけがないのだ。カメラが回っているということは、何かをやらないと

いけないわけである。彼女は、番組の望むことを職業としてきっちりと演じたわけである。

悲しいかな、この番組はフィクションではないという設定のフィクションだったのである。

そこで巻き上がった自分への批判に対して、彼女は素直に反応したのだろう。

本当に自分が悪かったと反省したのかもしれない。

でも、「これは演技だったんです」なんていったら、番組関係者にどれだけ

迷惑をかけるのか、わかっていたのだ。何よりも経営が厳しいなか、

こんな仕事を斡旋してくれら女子プロレス団体の社長に合わす顔がなくなるわけだ。

「やめたい」といえば遺留されるに決まっているし、強引にやめてしまえば、

女子プロ団体にも、テレビ番組にも多きな迷惑がかかるわけである。

でも、その中で、彼女の精神力は限界がきてしまったのである。

取るべき道は他に見つからなかったのだ。まだ二十歳そこそこである。

こどもである。

でも、責任を取らされることは知っていたのだ。その点ではある意味大人である。

悲劇はこのようにして起きたわけだと推測する。

誰が悪かったのか?

単純に彼女を非難した人が悪いのではない。

そんな簡単な話ではないが、大人たちはそういう風に持っていきたいのだ。

彼女を批判した人を悪者にして、ことをおさめようとしている。

ことの本質がバレると、自分たちが加害者になってしまうからである。

問題のすり替えである。卑劣でさえあると思う。

こういう時に、マスコミの人たちは本当に巧妙にやるテクニックを持っている。

この事件の最大の問題は、

こういう問題が起きることを前提に番組をつくった人間である。

彼らも必死なのだ。視聴率が取れなければクビである。

リアリティを出すためには、演技ではダメだということを知っているのだ。

ゆえに彼女がアサインされ、企画としては当初は大成功していたのである。

でも彼女は、それに耐えられる精神を持っていなかったのが悲劇なのだ。

きちんと彼女に寄り添っていてくれる人がいれば、こうはならなかったはずである。

こういうくだらない番組は世の中からなくなったほうがいいので、

そういう意味ではよかったのかもしれない。

もうクロちゃんの番組を見ることもないかもしれない。

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