私の母は多趣味な人で、若いころは油絵、生け花、ダンス、などをやっていた。
60歳を過ぎたあたりからは染め物に凝りだして、ずっと染め物をやっていた。
日曜日に実家に行ってみたら、
「数年前にハワイ旅行に行った時に買ったウクレレがあるが、どこかで習ってみたい」
といってきたので、その場でYouTubeを調べて、
「初心者のためのウクレレ」という動画を見せたら、
食いつくように見て、音合わせから始めだしたのだ。
すぐに私は用事ででかけて、3時間後に帰ってくると、
「何とか音を出せるようになったわ」と、にこにこ笑っているのだった。
86歳なのに、すごい人だなあと思った。
いつになっても、何か新しいことをやると、楽しいに決まっている。
私もこの人の子供だから、同じように新しいことばかりをやっているのだと思う。
私もちょっと弾かせてもらったが、ウクレレにはあまり興味が持てない。
それよりは、いつかピアノを習いたいと思う。
なんかピアノのほうが、面白そうである。
今はやる気が起きないが、そのうちやるかもしれない。
彼女がぼけることは、あと10年くらいはないと思う。
おそらく100歳は超えるだろう。
そう考えると、残りの人生はけっこうあるのだ。
まだいないが、いずれ曾孫を見ることになるのだろう。