かつて大家族だった日本が少子化になった理由

事件の深読み

私の両親は、母親が六人兄弟で、父親が五人兄弟だった。当時としては平均的な数である。当時の日本人の平均寿命は60代であり、今とは比べようもないほど短命である。令和2年の現代で、五人兄弟なんてのはほとんど存在しないわけである。三人でも多い方だ。二人が普通で、ひとりっこも特別ではない。一方で平均寿命は90歳くらいまで伸びているわけで、平均寿命の上昇と少子化というの因果関係は間違いなくあるわけである。医療技術が発達した現在では、人間の延命率は飛躍的に上昇しており、そう簡単には死ななくなっているのだ。このような状況で、子供がどんどん増えていくと、あっというまに、人間の数は過剰になってしまうのだ。誰が意図的にやっているのではなく、地球上にいるすべての生き物が、何らかの見えない力により、その数をコントロールされているのである。サケの卵は3000〜4000個生まれ、そのうち大人になって生まれた川に帰ってくるのは数匹だという。もし、すべてが大人になってしまうと、世の中はサケで溢れてしまうわけであり、99%が食べられたり死んだりすることが前提になっているのである。人間も同様なメカニズムがあり、かつては5〜10人くらいの子供を産んで育てるのが普通だったのが、2〜3人で十分だというように、見えない力で導かれたのであると思う。考えてみるとわかるが、地球規模では人口が爆発しているのだ。むしろ、人類が安定して繁栄するためには少子化が必要なのである。その人類の範囲を、日本人だけに限定したら、たしかに少子化だから増やすべきなのかもしれないが、人類は日本人だけではない。アフリカの人も、アジアの人も、ヨーロッパの人も同じ人類なのであるから、むしろ少子化は歓迎すべきことなのである。でも、いまだに日本人の少子化をストップさせようと考えている人が多いことには辟易させられる。環境問題は、地球規模の問題であることは理解しているのに、人口問題は国内問題だと別問題にしているわけである。これは間違っている。人口問題は環境問題であり地球問題なのである。ゆえに、少子化は善なのである。しかも、意図しないで勝手に起きているわけで、自然の流れを変化させようとする考え自体に問題があるのだ。作りすぎた工場を閉鎖する問題と、同じに考えてはいけないのだ。自然の流れで起きていることを、変えようとしてはいけないのだ。なぜ、アフリカやアジアだけで人口爆発が起きているかといえば、彼らはまだ発展途上なのに、医療などだけが部分的に先進国の技術が流れてきてしまったために、自然淘汰率が下がってしまったため人口爆発が起きているのである。これは悲劇である。かつての中国は、それで一人っ子政策を行ったわけであるが、アジアアフリカの国家でそれをやろうとするところはない。短期的な経済メリットがないからである。そもそも経済というものは、自然の摂理とはまったく違うものである。調べてみるとわかるが、人口増加を推奨している人の理由のほとんどは、経済である。自然の摂理ではないのである。ひらたくいえば、金儲けのためなのである。経済やお金は重要であり、人類の発展に大きく貢献しているのは事実である。でも、万能ではなく、弊害もあるのだ。現在世界人口は70億人で、数十年後に100億人を突破する。その時に餓死者が出るのは確実なのである。今、70億人いる人間が50億人に減少したとする。世界経済は縮小するが、世界は今よりもはるかに住みやすくなるはずである。50億人だって、とんでもない数である。増え続けて得をするのは、経済的な理由だけである。サステナブル(持続可能)の観点にたてば、多すぎる人類の数は、減った方がいいわけである。にもかかわらず、ほとんどの政治家は少子化がよくないという。それは、そのほうが耳障りがいいし、当選しやすいからである。むしろ日本は堂々と、少子化を推進すべきなのである。もっとも大事な視点は、地球のためという視点である。日本人のためではないのだ。

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