コロナの影響で、自動車免許更新のための試験場は大混雑である。
それはともかくとして、更新の時に見せられたビデオの内容は、
過剰な恐怖訴求をあおるもので、ほぼ嘘の内容だった。
具体的に説明していく。
ある中年の男性が、危険運転致死傷罪で起訴されて、懲役十五年の実刑を
くらったという話を見せられた。
この男は、会社の飲み会に参加してしまい、ビールを5本飲んだ。
運転代行に頼もうとしたら、混んでいて予約がとれなかったという。
仕方がないので、車で3時間仮眠をとって、それから運転したところで、
路上にいた人を轢き殺してしまい逮捕されたのだ。
ビデオの中で、「アルコールは5時間あれば分解する」といっていたので、
3時間の休息は十分ではないが、それなりに配慮しているわけである。
無論、人を殺してしまったことは、よくないことであるが、
上記の内容は決して悪質ではなく、それなりに情状酌量の余地があるわけである。
そういう状況で、同法の最高刑である、懲役十五年の実刑になるなんて、
ありえないわけである。
ちなみに、オウム事件で、村井氏を包丁で刺殺した徐裕行被告は、完全黙秘のまま
裁判を受け、それで懲役十二年である。
それよりも、上記の犯人の量刑が重いなんて、ありえないだろう。
調べてみたら、酔っ払って一般道を100キロで走行し、
前の車につっこんで、四人殺して、しかも逃走した犯人が、
道路交通法違反+危険運転致死傷罪で 懲役二十年という判例があった。
これで懲役二十年はむしろ、軽いくらいだろう。
それはともかくとして今回見たビデオは、
まあ、恐怖訴求としては効果があるかもしれないが、事実ではないことを
いうのはどうかと思う。
ビデオを最後までみたら、つくっているのはテレビ朝日の関連会社だった。
普通の殺人事件で、殺した人間が1人だけで、特別残虐な殺し方でなければ
懲役十年以上になることは、まずはない。
自分の息子を殺した元農林事務次官がいたが、彼は懲役六年である。
考えてみると、私はずっと優良運転手で、こういうビデオを二十年くらい
見ていなかったのである。
今回は、軽微な違反があったため、ゴールド免許からブルー免許になり、
こういうビデオを見せられてしまったのだ。
もうできればみたくない。次回は、ゴールド免許に戻れるようにがんばろう。