原爆を落とした飛行機の乗組員の気持ち(エノラゲイ)

既得権者利益

広島に原爆を落とした飛行機には乗組員がいたわけである。エノラ・ゲイと名付けられたB29が直接落としたわけである。命令をしたのは、トルーマン大統領だから、彼らは軍人として命令に従っただけである。命令に従わなければ軍法違反で、その場で射殺されても文句をいえない立場なのだ。彼らは、普通に、忠実に軍人としての命令を実行しただけといえばその通りである。この爆弾で、何十万人もの民間人が一瞬で死ぬことを知っていて彼らは爆弾を落としたのだ。陸戦で目の前でナイフで敵兵と戦うよりも、はるかに他人事のような気分だったのかもしれない。なぜなら、高度何万メートルの高さから、ボタンを押すだけの作業なのだから。多くの米国市民は彼らを英雄だという。軍人というのは、他のありとあらゆる職業とは違う職業なのである。企業や役所に勤める人間は上司の命令に絶対服従ではないのだ。もし、彼らが不正をしたら、むしろ糾弾しなくてはいけないのだ。それが公式なルールであり、法律である。軍人だけは違う。とにかく上官からの命令は絶対服従で、それができないなら、その場で殺されても文句を言えないのだ。「子供を殺せ」命令されて、殺した軍人はたくさんいる。最近ではイスラム過激派が、子供に爆弾を巻きつけて自爆テロを行っているわけで、そういう子供を「殺せ」と命令されて、殺している米兵はけっこういるわけである。彼らも普通の人間だから、それでメンタルをやられてしまう人も多数いる。米国軍人の死亡者で最も多いのは、精神障害からの自殺である。1945年ごろは、社会が荒れていて、生きるか死ぬかの世界だったので、2020年の人間の精神状態とはまったく異なる状況である。軍人の多くは、敵対国の女性をレイプしてもお咎めなしで、「しかたないね」くらいで済まされたような状況なのである。エノラゲイの乗組員は、人類の歴史上一人当たり最も多くの人間を殺した人だと思う。ヒトラーは間接的だから、直接的に人を殺した数では、エノラゲイのほうが上である。そのあと精神的に苦しんだ人もいると思うし、命令に従っただけなので何とも思っていない人もいるだろう。ただ、一方で、数十万人もの日本の民間人を虫けらのように殺したのも事実である。その事実は永久に消すことはできないのだ。戦争とは、訓練された兵士同士による戦いであり、決して民間人を巻き込んではいけないのがルールなのである。民間人から略奪したり、殺したり、レイプしたりするのは、過去も今も、ルール違反なのである。日本人の多くは、このことを曖昧に考えてすぎている。米国が日本に行った行為は、完全に法律違反であり、その法律違反により日本が太平洋戦争で負けたのであれば、そもそも日本は負けていなかったという考え方もあるのだ。軍事施設への攻撃を失敗して民間人が死んだのではない。民間人を狙って民間人を殺したのである。「日本人は竹槍をもっていたので軍人だ」という理屈は通らない。この話はとても重要な話なのに、日本の公立学校や、国会などで正式に議論されたことは過去に一度もないのだ。エノラゲイの乗組員はむしろ被害者である。米国国家の命令によって、強制的に日本の民間人の大量虐殺をやらされたからだ。まずは、こういう事実を認識することが重要である。世の中にあるすべてのことには理由があり、それが知られると不都合になる人がたくさんいるのである。

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