大坂なおみのアイデンティティについて

楽しいアメリカ生活

全米オープンで二度目の優勝。すごいプレイヤーである。

彼女は、ハイチ人の父親と日本人の母を持ち、米国で暮らし英語を話し、

国籍は日本を選択しているわけである。

日本に住んで日本語を主言語として暮らしている人は、日本人としての

アイデンティティを強く持つわけである。

在日韓国人・朝鮮人はちょっと違うかもしれないが、

普通に日本の学校に通っている場合は、基本的なメンタリティは日本人である。

日本文化になじみを持ち、世界中のどの民族と比べても、独特な日本人なのである。

大坂なおみの国籍は日本かもしれないが、日本語もあまり上手ではないし、

日本に対する愛着もあまりないだろう。

住んでいるのは米国だから、米国人としての意識は高いかもしれない。

でも、彼女の場合は、米国人であることに誇りをもっているドナルドトランプ

のような白人とは全く意識が違うわけである。

なぜなら、彼女は黒人だから。

黒人の定義を知っている日本人は少ない。

黒人とは、血縁に一人でも黒人がいる人のことを指す言葉なのである。

親か祖父母か、曽祖父くらいに黒人がいるなら、他の全員が白人でも

その人は黒人なのである。

黒人奴隷の歴史を描いた大ヒットドラマ「ルーツ」の主人公クンタキンテの

娘のキジーは、自分の主人である白人にレイプされて妊娠する。

その子供が、チキンジョージである。

その白人(父)は、自分の息子であるチキンジョージを、奴隷として扱うのだ。

それが彼らの文化なのである。

自分のDNAを引き継いでいる息子であっても、黒人であれば奴隷なのである。

無論、当時はDNAなんて発見されていなかったわけであるが、

実の子供を愛する気持ちよりも、そういう社会通念のほうが勝っていたわけである。

無論、すべての人がそうだったわけではないわけで、

違う気持ちの人も存在していたわけであるが、社会全体としては

黒人は別の生き物であるという観念が存在していたわけなのである。

現代の日本人には信じられない話なのであるが、事実である。

米国が素晴らしい国だと思うのは、こういう黒歴史にもしっかりと向き合い、

改善しようと努力し続けていることである。

日本人は「臭いものに蓋」的なことが大好きなので、

様々な問題を隠蔽しようとするのとは大違いなのである。

大坂なおみは、米国では、ごく普通の黒人女性である。

むしろ、黒人女性の中では、とてもかわいいし、収入もあるし、地位も名誉もあるし

文字通り最高の黒人女性なのである。

世界中の黒人女性たちが、彼女に誇りをもっているのだ。

大坂なおみは、日本人ではなく黒人女性なのである。

日本に住んでいて感じるのであるが、私の人生で、黒人の女性といっしょに

歩いている日本人の男性を見たことはない。

逆はある。黒人男性と日本人女性のカップルはけっこうたくさんいるわけである。

日本人の男性で、白人女性と結婚している有名タレントはたくさんいるが、

黒人女性と結婚している人は、ほぼ存在していないわけである。

これは事実である。

黒人女性を受け入れてくれる社会は、米国にある黒人社会であり、

それは日本には存在しない世界なのである。

中長期的には、こういう問題は解消されていくはずである。

でも考えてみると、マーチンルーサーキング牧師が暗殺されてから、

まだたった53年しか経過していないのだ。

1000年後くらいには、こういう問題はなくなって、世界中の人は、

同じ一つの人種になっているのかもしれない。

でも現在ではまだまだなのである。

大坂なおみは、黒人女性というカテゴリーのなかで生きていて、

それを彼女自身が一番強く感じているわけなのである。

国籍なんてものは便宜的なもので、それ自体にたいした意味をもたないものである。

でも、多くの人はそれにしがみついて生きている。

彼女は、一番便利な国籍を選択するだけだ。

それが日本であれ、米国であれ、ハイチであれ、なんら問題はない。

現在、日本のテレビCMにたくさん彼女は出演しているが、今後

出演は減っていくような気がする。

多くの日本人が彼女の本質に気づき、しらけてしまったからである。

でも、彼女は日本なんか狭い国ではなく、世界という広い世界で

羽ばたいている稀有な女性なのだ。

がんばれ、大坂なおみ。

私は女の子としても、彼女が大好きなのである。

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