先日放送された、女芸人ナンバーワン決定戦 THE W はピン芸人の吉住が優勝した。
彼女の芸は個性的でとても面白かったが、本当の優勝者はAマッソである。
彼女たちの芸をみて、私は震えた。
感動したのだ。
あんなオリジナリティがあって、面白く、しかも完成された芸をみたことがない。
昔、女子プロレスで、アジャコング対ブル中野の金網デスマッチを見て、
感動して泣いたことを思い出した。
それに匹敵するくらい、すばらしい芸をAマッソは大舞台で成功させたのだ。
ところが、結果は、対して面白くもない「ゆりあんれっとりばあ」に負けてしまったわけである。
負けた理由は明白だ。
テレビ的な理由で、Aマッソは勝ち残れなかったのだ。
主な理由は二つある。
一つは、昨年、Aマッソがテニスプレーヤーの大坂なおみを風刺した人種差別ギャグを
やったことである。その後、彼女たちは涙の謝罪会見をしたのであるが、
それが理由である。
大した話ではないが、大げさにとらえすぎたのだと思う。
でも、テレビ的には大問題である。
本来なら、テレビ的には彼女たちは、この番組に出演することもできなかったはずなのだ。
それを出場させてくれただけでも、ある意味、日本テレビは英断をしたわけである。
でも、それ以上(決勝進出)までは許されなかったのだ。テレビ的に。
それは、日本テレビを責めることができないと思う。他局であれば、
テレビに放送さえさせてくれなかったはずなので、むしろ日テレは頑張ったのだと思う。
それが日本社会なのである。
二つ目の理由は、ゆりあんが大手の吉本興業所属で、Aマッソがそれ以外の事務所だったからであ
る。これもある意味仕方がないことなのかもしれない。
男性アイドルにおけるジャニーズ事務所と、お笑い芸人における吉本興業は同じような
ポジションである。
北朝鮮における、キム一族みたいなものなのだ。
これに逆らっては生きていけないのだ。
でも、わかっている人はわかっている。
Aマッソの芸がとんでもなく秀逸で、間違いなく、女芸人ナンバーワンであることである。
男の芸人のなかに入っても、むしろそれ以上に面白かったのではないかと思う。
すごいレベルである。
私は感動した。
Aマッソは負けてむしろ、その価値を上げたのだと思う。
がんばれAマッソ。
わかっている人は、全員わかっている。
でも、吉住も同じくらい面白かったと思う。