桜を見る会の不正会計処理問題に関して、
最終責任者である安倍さんは不起訴になり、部下の秘書がすべてを背負い、
辞任をして、なおかつ100万円の罰金を支払って、この事件は終了したわけである。
もし安倍さんが、「私が彼に指示をして不正会計をしました」といえば、
彼も起訴されたのであるが、「私は知りませんでした」といったという理由で
不起訴になったわけである。
秘書に利益は何もない。
事務所を辞め、罰金まで支払ったわけである。
これを普通の人はどのように解釈するか?
もし、日本の裁判が米国と同じ、陪審員裁判で、陪審員の多数決で
決まるとすれば、100%、安倍さんは有罪である。
そもそも、日本の裁判制度では、そういう裁判の俎上にあがる以前の、
起訴されるか否かのところで、はじかれているのである。
まあ、米国的というか、普通の西側世界的にはありえない制度なのである。
こういう状況をみると、多くの人は、
「まあしかたねいね。それが日本社会ってもんだよ」と思うわけである。
そしてすべてが流れていくわけである。
このままでいいのかといえば、いいわけがないのであるが、
そう簡単に変わらないのが日本社会なのだ。
そういう恩恵を受けていた人がいる。
三浦和義である。ロス疑惑事件で、新婚の奥さんを殺害し、保険金をもらい、
とっとと新しい奥さんと再婚していた男である。
結局日本の裁判制度では、彼は無罪だったのだ。
ありていにいえば、彼自身が自白しなかったからである。
考えてみるとわかるが、犯罪を犯すような人が、本当のことをいうわけがないではないか?
でも日本の制度では、物的証拠がなければ、本人の自白がないかぎり、無罪になるのだ。
米国は、そういう当たり前のことから、陪審員制度に変えたのだ。
無論、陪審員制度が100%機能しているとは思わない。
有名なOJシンプソン事件では、白人の妻を殺害した黒人のOJシンプソンに対して、
過半数をしめていた黒人の陪審員が彼を無罪として、釈放されたのである。
おそらくOJは、妻を殺していたはずである。
笑ってしまうのは、刑事裁判では無罪だったが、その後に行われた民事裁判では有罪で、
彼は多額の賠償金を支払うことになったわけである。
そういう問題が起きる可能性はあるが、だからといって、どちらの制度のほうがマシであるかは、
はっきりしていると思う。
無論、陪審員制度のほうがマシだと思う。
ありていにいえば、日本の法律では、証拠さえ残さなければ、どんな犯罪でも犯すことが
できるのだ。
それを活用している人は多数いるわけだ。
そのひとりが、安倍さんである。
物事は普通に考えたほうがいい。
今回の桜の会の事件でいえば、起訴された秘書にどんなメリットがあって彼が不正会計を
行ったのか?
安倍さんのため以外にありえないのである。
むかし似たような事件があり、竹下登元首相の秘書が自殺したことがあった。
おそらく竹下さんは、その遺族に対して、手厚いケアをしていたはずである。
そういうことで、いいわけがない。
自民党は、「経済が発展するなら多少の問題はいいではないか」という立場の
政党である。
かといって、現在の立憲民主党が、代わりの受け皿になるとも思えないわけである。
まあいくらかマシかもしれないが。
安倍さんに心があるなら、次の選挙には出馬しないことである。
理由はなんでもいい。