私は元博報堂の広告マンである。
元電通の佐々木さんを知らない人は、広告業界には存在しない。
それくらい有名な人である。
渡辺直美を侮辱したアイデアを彼が考えたということで、
世間から糾弾されているわけである。
広告、広報のアイデアというのは、とんでもない量の中から、取捨選択されていくわけである。
広告マンなら誰でも知っている、
ブレーンストーミングという手法がある。
この大原則に、絶対に最初は否定をしないというのがあるのだ。
最後に精査する時に、とことんまで、批判はすればいいのであるが、
初期段階では、それだと、みなが萎縮してしまうので、
絶対に批判をしないわけである。
一見、使えないアイデアでも、そこから派生して素晴らしい企画になったりもするのだ。
そんなことはよくあるわけである。
あの渡辺直美の企画が採用されてしまったのであれば、
大いに批判を受けるべきだと思うが、
そうではないのである。
ある程度、精査されたとはいえ、アイデアのレベルである。
それを批判される筋合いなど、かけらもないと思う。
かといって、政府関係の仕事なので、過剰に反応しているわけである。
そうする理由は、彼らが今後も利権を独り占めしたいという思惑があるからだ。
その、あざとさは、批判されるべきである。
批判する次元がまったく異なっていると思う。
一番最初の段階は、人権無視でも、下ネタでも、差別でも、なんでもいいのだ。
そこからおもしろいものを拾いながら、精査して仕上げていくのだ。
アメリカのコメディバラエティで、
サタデーナイトライブというのがある。
あれと同じものがなぜ日本では制作できないのだろうか?
人種差別、人権無視、下ネタのオンパレードだ。
べつに、佐々木さんは悪くないと思う。
そんなの広告屋の常識だ。